「コーヒー豆は粉で買って来た方が、挽く手間がなくて簡単。」
「豆で買っても粉で買っても、そこまで味は変わらないんじゃない?」
「良い豆を買っているから、粉で買ってきても美味しいはず。」
コーヒーミルを持っていない方の中には、そう考える方も多いのではないでしょうか?
実はこの考えはとっても損なんです!
「挽きたてのコーヒー豆」と「既に挽いてあるコーヒー豆」では、思った以上に、大きな風味の差が発生してしまいます。
そしてその原因は、コーヒーの「劣化」という現象なのです。
コーヒーの劣化とは?
焙煎が終わったコーヒー豆は、保存するうちに徐々に劣化していきます。
ちなみに一言で言えば劣化ですが、劣化にも種類があります。
コーヒー豆の主な劣化の種類
- コーヒーアロマの放出 ・・・香りが減る、泡が立たなくなる
- 酸化劣化 ・・・有機系の不快な香りが混ざる
- 周囲から臭いを吸着 ・・・冷蔵庫等の臭いがうつる
そして、これらの進行を早めるのが「コーヒー豆を挽いてしまうこと」です。
挽いた後のコーヒー豆はあっという間に劣化する!
コーヒー豆を挽いてしまうと、コーヒー豆の劣化が加速する。
その理由は、コーヒー豆の「表面積」が増えてしまうからです。
化学反応は表面積が多い程、反応速度が増加します。
これは、反応分子同士の衝突回数が増えるからです。
コーヒー豆の劣化も化学反応(や拡散現象)の1つである以上、同様に表面積が増えると劣化が加速してしまいます。
仮に、コーヒー豆を直径1cmの球だとしましょう。
これを全て、直径1mmの球(中挽き)に粉砕したら、どれだけの表面積が増えるでしょうか。
答えは、なんと10倍です!
勿論、粉同士の重なりあいもあるので、単純に劣化スピードが=10倍になるわけではありません。
ですが、「挽いた後のコーヒー豆はあっという間に劣化する」ということが、理解いただけると思います。
挽いたコーヒー豆はどのくらい保存できるの?
コーヒーの保存期間に関する情報は、実は発信者によってバラバラです。
参考までに、主な発信者による保存期間を記載します。
主要企業 | 書籍 | 論文 | |
---|---|---|---|
掲載 | コーヒーの淹れ方・保存方法についてのQ&A | コーヒーの大辞典 (成美堂出版) | コーヒー挽き豆の煎りたて風味の変化と滴定酸度の関係 |
発信 | UCC上島珈琲(株) | 成美堂出版 | 名古屋製酪(株) |
保存温度 | 冷蔵 | 冷凍 | 25℃ |
粉で保存 | 約7〜10日 | - | 7日程度 |
豆で保存 | 1ヶ月程度 | 1ヶ月程度 | - |
発信者毎のコーヒーの保存期間比較表
発信者によって異なりますが、挽いてしまったコーヒー豆は、おおよそ7日間で劣化するようですね。
豆のままだと1ヶ月程度持つのに比べて、とっても早く劣化してしまいます。
コーヒーミルでいつも挽きたてのコーヒーを!
必要な量のコーヒー豆を、必要な時に都度挽く。
それが、美味しいコーヒーを淹れるたった一つの方法です。
コーヒーをもっと楽しみたい方には、コーヒーミルの購入を強くおすすめします。
スペシャルティコーヒーのような、高品質なコーヒー豆の魅力が引き出されるのは勿論のこと、普段飲むコモディティコーヒーもびっくりする程おいしくなりますよ♪